前回の記事では空き家の活用方法を3つ紹介し、それぞれの項目に関して簡単に
メリットやデメリットを紹介させて頂きました。
今回は”売却する”ことだけに焦点を当て、
売却する際のメリットやデメリットをそれぞれ深堀していきます。
空き家を売却する場合は主に下記の3つのパターンがあります。
●建物を解体せずにそのまま古家付き土地として売却
●建物を解体し更地にして土地として売却
●買取依頼して不動産会社に売却
物件のある土地柄や早期売却したいなどその方の売却する背景に
よって合う合わない、メリットやデメリットがあります。
1つずつ深堀してみていきましょう。
この記事を読んで売却に関して相談したいことがあれば、
ぜひ一度お気軽にご相談ください!(無料相談)
1. 空き家を解体せずにそのまま古家付き土地として売却
・メリット
なるべく費用をかけずに売却可能
固定資産税が安くなる
土地で売却する場合は建物を解体する必要がありますが、
古家付きとすることで解体費用を削減することができます。
解体費用は木造住宅で坪4万円程かかるため、一般的な30坪ほどの物件だと120万円前後かかります。
古家付とすることで解体費用を削減して売却が可能です。
固定資産税に関しては住居の建っている土地は「住宅用地の特例」として
固定資産税の軽減措置が受けられます。
小規模住宅用地(200㎡以下の部分)は固定資産税が6分の1
一般規模住宅用地(200㎡を超える部分)は固定資産税が3分の1の負担で済みます。
更地にすると軽減措置が受けられなくなり、固定資産税が高くなります。
そのため古家付のままにすることで売却するまでの固定資産税を抑えることができます。
空き家を維持するためにかかってくる維持費も理解し、進めることが大切です。
・デメリット
土地の価値が低くなる
購入者の需要が限られる
古家付き建物は更地に比べて、いざ使用しようとすると費用が掛かることがほとんどです。
建物のリフォーム代や解体費用がかかってきますので、
更地と同じ土地代金というわけにはいきません。
リフォームや解体費用なども見越して古家付建物は値段を設定しますので、
更地の土地よりは土地の値段を低く売り出すことになります。
購入者に関しても古家付きとなると状態が良い物件やよっぽどその場所を気に入っているなど
理由がないと購入希望者が限られてきます。
古家は住んでみると設備が古くてすぐに改修が必要になることや耐震の問題があるなど
リスクが潜んでいます。
そのため不動産に関して多少の知識があり、
この物件だったら扱えそうだと思えなければ、古家の購入は実際のところ
難しいというのが現状です。
私も移住希望者に田舎に移住し、使われていない空き家に
住んでみたいと相談を受けたことがありますが、
いざ空き家を見に行くと中々決断できない方がほとんどです。
水廻りの設備だけ改装して売却に出す、賃貸で一度住んでもらってから良ければ購入を検討してもらうなど
やり方は色々ありますが、不動産会社はそこまで対応してくれないでしょう。
もし色々な可能性を探りたいときは弊社へご相談ください。
例外
物件の状態が良く、すぐに人が住める状態の物件であれば、
家の解体はせずに「中古住宅」として売却することをおすすめします。
「中古住宅」は面積や立地などが同じ条件の新築住宅と比べると安く購入できるため、
費用を安く抑えて家の購入を検討している人から ニーズがあります。
「中古住宅」として売却を検討する場合は築年数や建物の設備、立地などが重要な要素になります。
2. 空き家を解体し更地にして土地として売却
・メリット
購入者の選択肢が広がり流動性が高い
現状を確認しやすい
買主が建物の解体費用を負担する必要がないため、買い手が早く見つかる可能性があります。
住宅での使用を考えている方であれば、購入希望者は下記の事を考え、
自分に合う土地なのかどうかだけで判断することができます。
“建物を建てる面積・費用”
“庭はどれくらいの広さにするのか”
“駐車場は何台止められるようにするのか”
解体費用やリフォームなどを検討する必要がありません。
事業用途で倉庫やアパート経営など他の用途でも購入される可能性があります。
古家がついているよりも費用を掛けずに建築できるため可能性が広がるわけです。
希望に合った土地さえ購入すれば理想の家や事業をすることができるため、
古家に比べて購入者の選択肢が広がることになります。
また古家には色々なリスクが潜んでいるとお伝えしましたが、更地の場合はその心配がありません。
そのためリスクが少なく、購入できることが買主側でメリットになり、
早期売却に繋がる可能性があります。
・デメリット
解体費用が掛かる
固定資産税が高くなり、売却期間が長くなればなるほど支払いが厳しくなる
現在古家がついている土地を更地する際は解体費用が掛かってくるという点ではデメリットになるでしょう。
また建物を解体し更地となると「住宅用地の特例」が受けられなくなるため、
固定資産税が3倍〜6倍に上がってしまう点がデメリットです。
そのため解体してからすぐに買い手が見つけることができなければ
軽減措置を受けれない状態で固定資産税を負担し続けなければならないので
更地で売却する際は長期間になるほど費用の負担が厳しくなっていきます。
地域の空き家バンクや不動産のサイトでどんな物件が掲載されていて、
取引が行われているのか調べてみましょう。
3. 地元の不動産会社に買取を依頼する
・メリット
すぐに売却できる
手間がかからない
この方法はすぐに空き家を手放したいけれど、
売却手続きや買い手の見つけ方に悩んでいる方におすすめの選択肢です。
不動産会社が直接買取をしてくれるので買い手を待つ必要がなく、
不動産会社が売却の手続きを代行してくれるため手間や労力を節約できます。
・デメリット
価格が安くなる
その反面、不動産会社が利益を確保するために通常の売却と比べると
安い価格での買取になってしまいます。
不動産会社は空き家を購入した後、リフォームし利益を乗せて、
売り出します。
そのためどれだけ安く仕入れられるかが鍵になってくるため、安い金額での売却となってしまいます。
所有者の方が遠方で使う予定もない場合は安くても早く売ることをおすすめしますが、
そうでなければ色んな可能性を探り判断する方が良いでしょう。
お客様から安くで買取り、リフォームして再販する会社を買取再販業者と呼びますが、
「地域名+買取再販」とGoogleで検索すればリフォームして綺麗にしたらどれくらいで売れるのか
大体の金額はわかるはずです。
静岡でいえば、カチタスや買取専科が良く聞く業者かもしれませんね。
例外 築年数60年以上の建物だと価値が出るかも?
空き家というと1970年代から80年代の建物が多く、新耐震基準を満たしていないため、
建物自体に価値を見出すことは難しい。
ただ築年数が60年の超えてくる古民家は時には高価格で取引されていたり、
古材、古木として引き取ってもらい、解体費を削減できる可能性がある。
古民家を解体する際はまずは古木の買取も検討してみるともしかして価値がつくかもしれません。
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